内視鏡的胃瘻造設術(PEG)
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  ■ 新しい胃瘻カテーテル ■
交換用カテーテル 造設用カテーテル
 ■ 交換用胃瘻バンパーカテーテル ガイドワイヤーセット
 
  ● 胃瘻カテーテル交換時に発生する腹腔内誤挿入は,
  希ではありますが,不可避な合併症です.

● 腹腔内誤挿入に気づかずに栄養剤を注入すると,
  腹膜炎を発症するので,厳重な注意が必要です.

● 腹腔内誤挿入が発生した場合,
  緊急の対処が必要であり,
  患者や家族の負担を考えても,
  可能な限り,その発症は予防するべきです.

● 誤挿入の予防のためには,
  ガイドワイヤー補助下のカテーテル挿入が,
  強く推奨されます.

★ そこで交換時腹腔内誤挿入を防止する,ガイドワイヤーつきバンパー型チューブの,
  交換用胃瘻カテーテルをデザインしてみました.

★ ガイドワイヤー無しのカテーテルは,
  誤挿入を起こす危険があります.
  ★ ガイドワイヤーの採用により誤挿入を起こしにくく,
  より安全な挿入が可能です.
  

■ 本製品の特徴は ■

★ ガイドワイヤー付カテーテル
 誤挿入を防止するために,交換前に予めガイドワイヤーを挿入した状態で胃瘻カテーテルを抜去し,そのガイドワイヤーに沿ってカテーテルを挿入することにより,腹腔内への誤挿入を防止します.

★ 外部ストッパーでカテーテルを屈曲
 チューブ型の場合,着衣によりカテーテルが倒れます.これにより,斜めになったカテーテルが瘻孔への圧迫を来たし,瘻孔部の不快感や栄養剤リークの原因になることがあります.本製品ではカテーテルを体表面に沿わせて固定することにより,着衣による瘻孔部の圧迫を回避します.

★ 固形化栄養に対応した接着式の栄養剤接続部
 栄養剤接続部のファンネルはカテーテルに接着接続しています.そのため,カテーテルへの差し込み式ファンネルに比較して,接合部の内腔に段差がなく,より広くなっています.内腔が広いということは,固形化栄養の注入もより容易になることになります.

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 ■ 経皮腹壁的PEGキット(造設用バンパーキット)
 
交換用胃瘻バンパーカテーテルガイドワイヤーセットを改良して考案した,胃瘻造設キットです

イントロデューサー変法で造設を行い,経鼻内視鏡でも実施可能です.
経皮胃壁固定具が,あらかじめキットの中に含まれています.
抜去時に特別な器具を,必要とすることなく交換が可能です.
交換用カテーテルと同様に,固形化栄養の注入に適した形状のカテーテルです.
安心の国内生産の国産品です.

■ 本製品の造設手技 ■
@ 胃壁固定
 胃壁固定具を利用して,胃壁と腹壁を結紮固定します.筆者の場合,結紮は気腹を防止する目的で4箇所に行い,カテーテルの留置後はカテーテル貫通孔の血流障害を防止する目的で,2箇所を抜糸するようにします.
 結紮の強さに関しては,検査直後に抜糸する2点に関しては,気腹を防止する目的で強く結紮しています.また,検査直後に抜糸しない方の結紮は,結紮部分の圧迫壊死を防止する目的で,比較的緩めに結紮するようにしています.
A ガイドニードルの挿入
 胃壁固定を行った中心部をメスで皮膚切開を行います.筆者の場合,切開はPull/Push法ではI字切開で行っていますが,本法の場合,この後に30Frのダイレーターの挿入を行うことを考慮して十時切開で行っています.
 十時切開は胃壁固定の4点固定で出来る四角の結紮糸の対角線になるように行い,切開により結紮糸が切断しないように配慮します.切開が完了した後にその中央部より,ガイドニードルを皮膚に垂直の角度で穿刺挿入します.
B ガイドワイヤーの挿入
 ガイドニードルの内針を抜去し,ガイドワイヤーを胃内へ挿入します.造設用のガイドワイヤーは,交換用のものに比較して太径となりますので,挿入時の抵抗は強くなります.
 そのため,筆者の場合はガイドニードルの先端を穹窿部方向に向け,挿入時の抵抗を軽減する様にしています.ガイドワイヤーを充分挿入した後に,ガイドニードルの外筒を抜去します.抜去後はガイドワイヤーが自然抜去しない様,注意を払います.
C ダイレーターで拡張
 付属のダイレーターで貫通孔を拡張します.ダイレーターは20Frから30Frまで3本あり,細い方から順に拡張していきます.ダイレーターは胃後壁に接触しないよう,内視鏡で観察しながら慎重に行います.
 筆者の場合,30Frのダイレーターの挿入後は即座に抜去せず,1分ほど挿入状態を保持し,貫通孔が充分拡張するように配慮しています.(挿入保持の間の時間で,下記DEを行うための準備をしています.)
D カテーテル挿入の準備
 ガイドワイヤーにカテーテルバンパー部(=胃内ストッパー)に,バンパー挿入用補助具(胃内ストッパー変形用中空ロッド)を装着します.その後,上記Cで行ったダイレーターを外し,バンパーと挿入補助具との接合部分にガイドワイヤーを通します.
 筆者の場合,気腹を最小限にするために,ダイレーター拡張が始まった後は,胃内への送気は極力減らし,特にDEの作業中は送気量は,視野が確保できる範囲での最小限にするように気をつけています.
E 胃内ストッパー変形操作
 カテーテルチューブ部分の目盛6の位置が把持部の下部に来る程度に引き伸ばして,挿入用補助具の把持部の隙間に挟み込み,チューブを指で押さえます.この変形操作は,Dでの説明の如くガイドワイヤーを通過させてから行います.ガイドワイヤー挿入前に変形操作を行うと,中空ロッドの先端の孔と,胃内ストッパーの孔にズレが生じ,ガイドワイヤーが通り難くなるので注意しましょう.
F カテーテルの挿入
 胃内ストッパーを伸張させた状態のカテーテルを,ガイドワイヤーに沿わせて胃内へ挿入して留置します.ガイドワイヤーを使用した手技に共通して言えることですが,挿入にあたっては,ガイドワイヤーをしっかり把持固定して動かない様にし,カテーテルおよびバンパー挿入補助具のみを先進させ,挿入するようにします. カテーテル挿入後は,経皮胃壁固定4点縫合のうち,強く縫合した2点を抜糸します.
カテーテルと一緒にガイドワイヤーも押し進めると,ガイドワイヤーが屈曲する原因となりますので御注意下さい.
G カテーテルの設置
 挿入用補助具およびガイドワイヤーを静に引き抜き,バンパーが胃前壁に軽く接触する程度に牽引して,体外ストッパーを腹壁側に移動します.体外ストッパーは皮膚より,1〜2cmはなした位置に設置し,皮膚に密着しないようにすることにより,瘻孔部の血流障害を防ぐようにします.



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完全理解!寒天固形化栄養投与法
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